『奄美の野鳥図鑑』補遺

(2025年10月現在)
『奄美の野鳥図鑑』は2009年2月に刊行され、鳥の名称(和名・学名)や分類は当時の『日本鳥類目録改訂第6版』(日本鳥学会・2000)に準拠しています。
その後、『日本鳥類目録』は2012年に改訂第7版が、2024年に改訂第8版が刊行されて、日本産鳥類の名称や分類に見直しが加わりました。またゲノム解析によりこれまで同一種として扱われていた亜種が種に昇格したり、新しく日本で記録される鳥も毎年のようにあったりして、日本産鳥類の種数も増えました。

『奄美の野鳥図鑑』刊行後に奄美群島で記録された野鳥22種については、2018年9月時点で挟み込みの増補版チラシで紹介しましたが、この度、『日本鳥類目録第8版』をもとにその後の新しい情報を、補遺としてまとめてご案内いたします。なお、学名や分類の修正は多岐にわたるため、すべてを紹介できません。日本鳥学会のHPでも公開されている第8版をご覧ください。

『奄美の野鳥図鑑』の訂正

該当ページ解説
p18ー19
p244
オオトラツグミミナミトラツグミ本書はオオトラツグミを種として扱っているが、鳥類目録第8版ではミナミトラツグミの亜種。
p32ハイイロミズナギドリの写真オナガミズナギドリの暗色型ハイイロミズナギドリも記録はあるが、掲載した写真はオナガミズナギドリ。
p34モモイロペリカンホシバシペリカン増補版チラシで訂正済み。
p215亜種ニシイワツバメの写真亜種イワツバメ亜種ニシイワツバメは種に昇格し、それらしい記録もあるが、本写真は種イワツバメ。
p228サンショウクイリュウキュウサンショウクイ奄美に留鳥として生息しているリュウキュウサンショウクイは種に昇格した。種サンショウクイも記録あり。
p250亜種ノドアカツグミの写真種ノドアカツグミノドアカツグミは亜種から種に昇格した(鳥類目録第8版では検討中の種)。
p251亜種ハチジョウツグミの写真種ハチジョウツグミハチジョウツグミは亜種から種に昇格したので、ツグミとは別種として扱う。
p266キビタキリュウキュウキビタキ奄美に留鳥として生息しているリュウキュウキビタキは種に昇格した。種キビタキも記録あり。
増補版チラシマミジロノビタキノビタキ再検討の結果、ノビタキの部分白化に訂正。

増補版チラシ以降に新しく増えた種(サンショウクイ、ニシイワツバメ、ハチジョウツグミ、キビタキ以外)

新しく増えた種初認記録
チョウセンウグイス知名町2006年2月
オニカッコウ龍郷町2015年5月
オオジシギ徳之島町2015年9月
ロクショウヒタキ瀬戸内町2018年10月
ナンキンオシ与論町2019年1月
オオカラモズ奄美市2019年4月
コキアシシギ奄美市2019年7月
カンムリカッコウ奄美市2019年10月
コシジロウミツバメ奄美市2020年10月
カラフトムジセッカ奄美市2020年10月
カナダヅル龍郷町2020年11月
チョウセンメジロ奄美市2020年11月
コシギ喜界町2023年10月
チゴモズ喜界町2024年5月
ヨーロッパムナグロ奄美市2024年9月
チャガシラカモメ奄美市2025年1月
イナバヒタキ奄美市2025年4月
セグロサバクヒタキ龍郷町2025年4月
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