2022年 12月のフィールドノートから

12月11日 徳之島探鳥会

 3年ぶりとなる徳之島での探鳥会。名瀬港を朝の5時50分に出港するフェリー「あけぼの」に乗って、徳之島を目指す。ひと休みして加計呂麻沖を通過中に甲板に出てみると、数羽のカツオドリがフェリーに随伴している。船が近づくと驚いて飛び出すトビウオなどを狙っているのだ。しばらく間近でカツオドリの乱舞を堪能した。亀徳新港に到着した後はレンタカーを借りて天城町の総合運動公園を目指す。目の前には徳之島随一の探鳥地、浅間海岸が広がっているが、あいにく満潮のために干潟が見えないので、先に運動公園を散策する。するとチョウゲンボウ、ツメナガセキレイ、ホシムクドリ、ムネアカタヒバリ、マミジロタヒバリなどが次々と現れ、目を楽しませてくれる。干潟に戻ると、少しずつ潮が引きはじめており、遠くにクロツラヘラサギやアマサギ、ズグロカモメが確認できる。さらにすぐ近くには、キアシシギとアオアシシギの姿も。風が強く条件はよくなかったが、かなりたくさんの鳥を観察することができた。

▲フェリーに随伴するカツオドリ。
▲グラウンドにいたマミジロタヒバリ。
▲干潟に下りたズグロカモメ。
▲すぐ近くにはアオアシシギが。

12月26日 奄美市笠利町

 北部の農耕地を車で回りながら鳥を探していると、近くから1羽の猛禽が飛び出した。ホバリングをしているのでノスリかと思って双眼鏡をのぞくと、尾が真っ白で先端には黒帯が認められる。そう言えば、頭部も白いし、翼下面も真っ白である。ケアシノスリか? 北方系の猛禽なので、奄美で観るのは珍しい。数年前に喜界島でそれらしいのが出現していると聞いて観にいったのだが、その個体は白みが強いノスリだった。ノスリには個体差があってケアシノスリと間違えそうなのもいるが、この尾の特徴と全体的な白さはケアシノスリで間違いない! 夢中でシャッターを押していると、ミサゴがやってきて追い払ってしまう。止まってくれればふさふさのお御足を拝むことができたのかもしれないのに、残念。

▲ホバリングするケアシノスリ。
▲やってきたミサゴ(上)に追い払われる。
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