2004年 12月のフィールドノートから

12月19日(日) 大和村福元盆地

 標識調査でヤマシギが捕まった。ヤマシギとアマミヤマシギは、捕獲するとアマミのほうの身体が断然大きいので、識別にそれほど迷うことがないが、遠くから観察している際にはときどき迷ってしまう場合がある。せっかくなので、両者の頭部を比較してみよう。

▲アマミヤマシギの頭部
頭の形がなめらかで、目の位置は顔の中心近く。目の周りの皮膚が裸出。
▲ヤマシギの頭部
頭は三角にとがり気味で、目の位置もやや顔の上方。
▲アマミヤマシギ後頭部
目の飛び出しはあまり大きくない。外敵が少ないためだろうか。
▲ヤマシギ後頭部
目が大きく飛び出している。これにより後方の視野も認識できる。

12月26日(日) 名瀬市古見方

 冬鳥が多いとバンディングが楽しい。アオジやシロハラが次々にかすみ網にかかる。渡り鳥というのは基本的には保守的で、不都合がない限り同じ場所の同じ畑の同じブッシュに戻ってきたりする。今回もアオジの再捕獲が4羽あったが、うち2羽は一昨年の12月に、もう2羽は今年の1月に同じ畑で標識した個体であった。何年間戻ってきてくれることか。

 冬鳥に混じって、留鳥もかかる。たまにはこんな鳥も……。

▲ミフウズラのオス。