2008年 3月のフィールドノートから

3月20日 奄美市住用町

 2月に入ってずっと寒かった奄美も、最近ようやく春めいた気候になってきた。植物も待ちわびていたように、一気に花を咲かせはじめた。林床ではアマミエビネが可憐な花をつけ、渓流沿いではアマミセイシカが清楚な花を誇っている。そんな中、一風変わった妙な花を発見。マメ科の植物ウジルカンダ(イルカンダ)である。奄美大島はこの植物の北限である。この花はオオコウモリが受粉させると言われているが、オオコウモリがいない奄美大島でもときに実をつけることがある。どんな生き物が受粉役を担っているのか? 非常に興味深いところである。

▲名前も花もエキゾティックなウジルカンダの花
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