2008年 2月のフィールドノートから

2月8日 奄美市内海

 アマミヤマシギの調査のためにしかけている自動カメラを点検に行った帰りに、東仲間、摺勝、東城、内海界隈で鳥観。12月にはあまり観なかったツグミやミヤマホオジロが増えた気がする。先日の寒波で南下したのだろうか。農耕地やグラウンドでタヒバリ、シロハラ、ジョウビタキなどを確認した後、内海の湾をのぞく。先月末にはここでもソリハシセイタカシギが出ていたが、今日は見当たらない。マガモ、カルガモ、ヒドリガモ、オオバンに混じって、ひときわ白い水鳥が1羽。カンムリカイツブリである。奄美でお目にかかるのは初めて。潜っているときにそっと近づくと、至近距離にぽこっと顔を出し、こちらに気づいて大慌てで泳ぎ去るのであった。

▲長い首がよく目立つカンムリカイツブリ。

2月10日 奄美市大熊

 今年の冬、1月までは暖かかったのに、2月になっていきなり冷えこんできた。北からの季節風は強いし、雨交じりの曇天が続き太陽がすっきり顔をのぞかせる日はほとんどない。北風に乗ってきたのか、カモメ類の姿が目につく。あいかし、この冬観られるのはなぜか第1回冬羽の個体が多く、しばらくカモメ類に接していない自分には、識別で迷うこともしばし。名瀬港の脇にあるカツオの水揚げで有名な大熊港にもオオセグロカモメの幼鳥が飛来しているが、それに混じってただのカモメの姿も。ただカモメって名前はふつうなのに、それほどしょっちゅう観る鳥ではないので、奄美で観るととても嬉しい。

▲カモメもやはり第1回冬羽だった。