2025年 4月のフィールドノートから

*4月16日 奄美市笠利町万屋農耕地

 前日の昼頃、関東から来島されていた知人が空港近くの農耕地でイナバヒタキを観たという知らせを受け、さっそく朝一番で行ってみた……ものの、見事に空振り。今月は別の場所でセグトサバクヒタキも出ており、なぜか立て続けに2種の奄美初のサバクヒタキ類が出て、不運にも2種とも見逃してしまった。この時期の渡り鳥は短期逗留で抜けてしまうので、出合いは一期一会。今年はあまり鳥運がよくないようだ。でもいくつか旅の途中の鳥には出合えたので、よしとしよう。

ムネアカタヒバリはその名の通りにすっかり胸が赤くなってきた。
ムナグロも50羽ほどの群れになって休んでいた。中にはすっかり夏羽に換羽し終えた個体も。
アマサギの姿もちらほら。虫を探して農耕地を歩き回っていた。

*4月27日 奄美市笠利町望楼台

 奄美大島北端の望楼台にで春の渡り鳥調査の最終日。越冬していた小鳥たちはほとんどいなくなってしまったが、まだ少し本土産のヒヨドリやメジロが残っており、捕獲されることがある。空を見上げると、この時期になってもまだかなりの数の猛禽が朝から舞っており、前日と合わせてサシバは200羽以上、ハイタカとツミはそれぞれ20羽以上渡っていった。加えて、ノスリ、ミサゴ、ハヤブサの姿も。ハヤブサは渡りではなく、ヒヨドリの群れを襲おうと待ち構えているのかもしれない。網を閉じる間際、サンコウチョウのオス成鳥がかかった。いよいよ夏鳥のシーズン到来だ!

サシバは朝6時前から渡りはじめた。
ツミはサシバより遅く7時台になって飛びはじめた。
尾長27センチのサンコウチョウのオス成鳥。こんな長い尾羽のまま渡ってくるのは大変だろう。
タイトルとURLをコピーしました