環境省の希少野生生物保護増殖事業の一環として、奄美野鳥の会が環境省の委託を受けて、アマミヤマシギの行動圏調査を行っています。
その第一弾として、2002年の12月にアマミヤマシギの捕獲を行いました。その様子をお知らせします。
アマミヤマシギ捕獲調査の顛末(2002年12月17日~23日)
環境省の希少野生生物保護増殖事業の一環として、絶滅危惧ⅠB類のアマミヤマシギの行動や生態を調べるために、アマミヤマシギを捕獲し、発信機をつけて追跡調査をすることになりました。2002年の1月にも湯湾岳付近で一羽捕獲し、発信機をつけたのですが、追跡後2ヶ月にして電波をキャッチすることができなくなりました。
今年度は前回の反省を活かし、
1.捕獲技術を確立させること
2.電波の追跡がしやすい地区で複数個体に発信機をつけること
の2点を方針として取り組みます。
捕獲方法に関しては、1月に効果があがらなかったかすみ網やトラップの使用を断念し、効果が見えたたも網の使用に一本化することで技術確立に努めました。
前回使った魚捕り用のたも網だと枠の部分でヤマシギを傷つける可能性があるため、捕虫網と竹刀によって自作した改良版の捕獲網を考案し、使用しました。その結果、アマミヤマシギをほとんど傷つけることなくとらえることができるようになりました。
捕獲数に関しては、7晩でアマミヤマシギ、ヤマシギ合わせて20羽以上を捕まえることができました。これによって捕獲技術についてはある程度確立できたのではないかと考えられます。捕獲した鳥にはすべてに足環を装着し、放鳥しました。
次回は方針2点目の発信機装着へ向けて、年明けからまた捕獲にあたります。