*6月11日 奄美市土盛海岸&大瀬海岸
土盛海岸のアジサシ繁殖地の岩礁。以前は奄美大島とは繋がっておらず、間に狭い狭い海峡があったのだが、数年前から地形が変わりはじめ、昨年からは完全に砂州で繋がってしまった。繋がる前から観光客や地元民が岩礁に上陸し、アジサシ類の繁殖を妨害していたため、それをしないように注意を喚起する防護柵を毎年設置している。昨年は申請が遅れたために設置が6月にずれ込んでしまったが、今年は早めに申請を行い、おかげで許可も早く下りた。それで会の有志で5月14日に防護柵の設置をおこなった。するとさっそくコアジサシが営巣をはじめた。6日には13羽ほどが抱卵していたという情報を受け、見にいってみたところ……抱卵個体は6羽しか見当たらない。岩陰など、こちらから死角となっている部分に別の巣があるのかもしれないが、それにしたって13はなさそうだ。すでに孵ったかと思って探していたら、コアジサシが一斉に飛び立った。ハヤブサだ。コアジサシを狙っているようだ。昨年もこの岩礁に居ついて、ベニアジサシのコロニーを消滅に追いやった個体と同じかどうかはわからないが、厄介者が現れてしまった、果たして、今後のコアジサシの運命やいかに? そういえば、ベニアジサシの渡来がいつもより遅い気がする。


土盛海岸の帰りに大瀬海岸をのぞくと、岩礁干潟の中に白い鳥が6羽、身を寄せ合っている。ダイサギかなと思って双眼鏡で確認すると、クロツラヘラサギ4羽にカラシラサギが2羽という編成。カラシラサギは例年渡りが遅いが、それにしてものんびりしているな。

