2016年 6月のフィールドノートから

6月11日 奄美市名瀬大熊漁港

 名瀬の大熊漁港はカツオの水揚げ港だ。港の近くにはカツオやキハダマグロ(シビ)の刺身を売る漁船の直営店があり、入荷しているときには鯉幟ならぬ鰹幟がはためいているのである。港にはカツオ漁船に積みこむエサの小魚を飼うための生け簀が設置してあり、そこはサギ類やアジサシ類の格好のエサ場となっている。すでにベニアジサシもエリグロアジサシも渡来しているというので行ってみると、両種とも10羽ほどが生け簀の外枠や近くの堤防にとまっていた。ときおり飛んでは生け簀の中の小魚を狙おうとするが、ダイヴする個体はいない。放っておくとカツオのエサが鳥たちに食べ尽くされてしまうので、ネットでもかぶせてあるのだろうか?

 よく観察すると、ベニアジサシの1羽には金属足環が付いていた。果たしてどこでバンディングされた個体なのだろう?

▲生け簀の外枠にとまるベニアジサシ。
▲堤防の上のエリグロアジサシ。近くにテグスが放置してあるのが気になる。
▲このベニアジサシの左足には金属足環が付いている。日本のバンディングでは右足に付けるのが一般的なのだが……。
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