2016年 8月のフィールドノートから

8月20日 長雲峠

 奄美野鳥の会の8月の自然観察会は長雲峠でのナイトウォッチング。夏休みということもあり、親子連れの参加者も多い。リュウキュウコノハズクの声を聴きながら観察会を開始。土手をライトで照らすと、アマミサソリモドキやオオゲジ、カマドウマなどの少々気持ちの悪い小動物たちがぞくぞくと出現し、子どもたちの歓声があがる。特にアマミサソリモドキは数が多く、成体が2頭連結しているのも観察した。おそらく交接前のガード行動だと思われるが、前と後ろのどちらがオスなのかもよくわからない。最近はわからないことはたいがいネットを検索すれば答えが得られるが、こればかりはちゃんとした情報が載っていない。形状から判断したら、前の個体のほうがオスに思えるが自信がない。このあと2頭はどうやって交接するのか? いずれはそれを観察して、雌雄をはっきりさせたいものだ。

 歩いていくと、珍しくヒャンが出てきた。奄美で最も美しいヘビだと思うが、いつどんな場所に行けば観られるという法則が見いだせない。海岸線で観ることもあれば、山の奥で出合うこともあり、雨の日に出現したかと思えば今夜のような乾燥した日にも観察される。生息数はそこそこ多いのかもしれないが、なかなか狙って観られる蛇ではないだけに、参加者のテンションもあがる。そして、夏の夜の森の主役といえば、なんといってもキイロスジボタルだ。小さいながら輝度の高いこのホタルの乱舞を観ていると、時間が経つのも忘れてしまう。

▲2頭で連結するアマミサソリモドキ。
▲全長50cmほどのヒャン。
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