2010年 12月のフィールドノートから

*番外編*12月11日~12月17日 ハワイオアフ島

 50歳にして一念発起してホノルルマラソンに挑戦。結果は、途中で足が攣り、目標よりも15分ほど送れてしまったが、ま、それはそれとして。ワイキキの街は緑が多く、マラソンのスタート地点となっているアラモアナ公園にしても、ゴール地点となっているカピオラニ公園にしても、きれいに整備されて、市民や観光客の憩いの場となっている。そういう公園に足を踏み入れると、実にたくさんの野鳥が、しかも至近距離までやってきてくれるのに感動する。ところが、これらの鳥がことごとく外来種であるから仰天する。北米から持ち込まれたメキシコマシコ、南米から持ち込まれたコウカンチョウ、アフリカから持ち込まれたキマユカナリア、インドから来たカバイロハッカ、インドネシアのブンチョウ、東南アジアのカノコバトやチョウショウバト……いやはや、外来種天国である。

▲公園の実を食べるメキシコマシコのオス
▲赤い頭部がよく目立つコウカンチョウ

▲キマユカナリアは元々アフリカの鳥
▲飼い鳥として有名なブンチョウやカエデチョウもたくさんいる

 これはダメだということで、エコツアーに申し込み、ホノルル郊外のPuu Ohiaという640mほどの山のトレッキングに行ってみた。今度こそ、ハワイ固有のハワイミツスイ類が観られるかと期待したのだが、あにはからんや、日本では特定外来種に指定されているソウシチョウだらけである。しかも聞き慣れた地鳴きがすると思えば、日本から導入されたウグイスだったり、美しい声の主に双眼鏡を合わせると、南アジアのアカハラシキチョウだったり。聞くところによると、オアフ島でハワイミツスイ類に会うのは至難の業だそうだ。がっくり。なんとか確認できたオアフ島の固有種はカタツムリ一種と何種かの植物だけであった。

▲この小さなカタツムリは生息地が極めて限られた固有種らしい
▲野生の大輪のハイビスカスKokio Keokeoもオアフ島の固有種