9月21日 龍郷町秋名
秋の渡りが始まったかな、と秋名の水田を覗いてみた。シギチはタカブシギ、クサシギ、コアオアシシギ、チュウジシギ、タシギなど。奄美ではタカブシギやクサシギは越冬しているので見慣れている鳥だが、今回のレッドリストの改訂で、タカブシギも危急種(VU)入りしたと知り、驚いた。全国的には観づらくなりつつあるのだろうか?
稲刈りの終わった水田にキジバトが降りている。その数ざっと50羽ほど。水に濡れるのも構わずに、落ち穂を一心に食べているのだ。米はハトにとってもやはりおいしいのだろうな。
9月23日 瀬戸内町高知山
渡りの状況を調べるために、高知山で標識調査を行う。かつて同時期にキタヤナギムシクイが捕れたポイントである。同じ幸運はないだろうと思いつつ待っていると、すぐにムシクイがかかってテンションが上がる。翼帯がないので、こいつは誰? と一瞬首をひねるが、さまざまな特徴はメボソムシクイを示している。メボソムシクイといえば、今回の『日本産鳥類目録』第7版では、これまで亜種とされてきたオオムシクイとコムシクイ(旧コメボソムシクイ)がそれぞれ別種に昇格したことを思い出す。とはいえ、細かな識別ポイントはわからず、ここはメボソムシクイs.l.(メボソムシクイ上種)ということで。