2019年 12月のフィールドノートから

12月20日 奄美市住用町摺勝

 久しぶりに奄美大島で探鳥。最近、なかなかフィールドに出る時間が取れず、フラストレーションがたまっていたところ。摺勝あたりになにか面白い鳥が入っていないかと期待して。農耕地にはサシバやツグミ。今年の冬はサシバもツグミも多い気がする。反対に、ウグイスやアオジは少ない気がするのだが、どうだろうか。冬鳥も本当はきちんとモニタリングしておくべきなんだろうな。水路ではバンが無警戒な姿勢でくつろいでいた。特に珍しい鳥もいなかったけれど、とても心が癒されるひとときだった。

▲ハマヒサカキ(?)の枝先にとまって獲物を探すサシバの若鳥。
▲シロハラよりもツグミのほうが目立つ。今年はツグミの渡来数が多いかも。
▲こうして見ると、バンの足指がどれだけ長いかよくわかる。

12月26日 大和村思勝

 野生生物保護センターの敷地内の人工池にアカツクシガモが飛来したのが、12月8日。それ以来、断続的に観察されているということなので、せっかくだから行ってみた。駐車場に着くなり、池に目をやると、赤い塊のようなものが肉眼でも確認できる。いたいた、アカツクシガモである。周りにいるのはせいぜいキセキレイやツグミぐらいで、水鳥すら相手にしないような小さな池に、珍鳥が身を休めている。かなり警戒心が強く、車から降りて数歩近づいただけで石の陰へと隠れてしまう。果たしてひと冬、この環境で過ごすことができるだろうか?

▲こちらを警戒し始めたアカツクシガモ。