2025年 7月のフィールドノートから

*番外編 7月24日 熊本県市房山

 熊本県と宮崎県にまたがり九州山地で第2の標高を誇る市房山に登った。登山口は熊本県と宮崎県にそれぞれあるが、今回は熊本側から。前泊した人吉の市街地から車を走らせること約50分で市房山キャンプ場に到着。そこが登山口となる。6時に登山を開始し、山頂到着が9時40分。ここまではほぼコースタイム通りだったが、急登の連続で体力を使い切ってしまい、下山はへとへと。結局登山口に戻ったのは13時30で、登りよりも下りのほうが時間がかかってしまった。大暑のさかりにハードな山登りをしたのには理由があって、あわよくばゴシシツバメシジミが観られないかという淡い期待があったから。絶滅危惧ⅠA類で国の天然記念物にもなっているこのチョウは、これまた絶滅危惧種のシシンランを食草とするため、分布が極端に限られている。市房山はその貴重なチョウの生息地となっているのだ。しかし、市房神社近くの保護地域まで下りてきたときには疲れ果てており、シシンランを探すために双眼鏡で樹上を仰ぎ見ることさえできない始末。かくして、ゴイシツバメシジミは幻のチョウに終わってしまった。ただ、翌朝、人吉市街を散歩していると、久しぶりにヤマセミを観ることができた。街中で観られるとは思っていなかったので、ラッキーだった。

登山口近くには立派な市房杉が立ち並ぶ。
ママコマの花。
山頂付近で観られたバイケイソウの花。
ミスジシリアゲかな。
登山道にはニワハンミョウがたくさんいた。
やまずアジサイの花。
ゴイシツバメシジミの食草であるシシンランを栽培していた。
翌朝、球磨川で観たヤマセミ。対岸で遠かったけど、証拠写真。

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