2022年 4月のフィールドノートから

4月16日・17日 奄美市笠利町望楼台

 のんびりバンディングをやりながら、タカの渡りの観察。1週間前の旦cj崩壊のときには探鳥会のときにはろくに飛ばなかったのに、今週はやけにたくさん舞っている。16日は強風のために揚がっても渡らず、17日は溜まったタカたちが次々と渡っていく。サシバは200羽以上、次いでハイタカ、ノスリが多く、ツミやオオタカの姿もある。ハヤブサもときどき旋回しているが、こちらは渡りというより、笠利崎から飛び出す小鳥の群れを狙っているもよう。

▲サシバの鷹柱(4月17日)
▲強風の中で揚がったハイタカ(4月16日)
▲強風をものともせずに渡るオオタカ(4月16日)
▲ゆったりと円を描くノスリ(4月17日)
▲せわしなく羽ばたくツミ(4月17日)
▲獲物を探して旋回するハヤブサ(4月17日)

4月25日 加計呂麻島安脚場

 オーストンオオアカゲラの分布調査で加計呂麻島を訪問。かつて安脚場の戦跡近くで観察されたことがあるので下見を兼ねて散策。この辺は海からの風が強く当たるのだろう。一帯は海岸風衝林となっており、大きな木はない。奄美大島からの距離は近いので、大島海峡を渡って来ることはあっても、この周辺に居つくことはなさそうだ。飲料用に雨水を貯めた貯水槽を発見。のぞいてみると、たくさんのオタマジャクシが。貯水槽の壁にヒメアマガエルがへばりついているが、このカエルのおたまじゃくしは透明だったと記憶しているので、別のカエルの幼生だろうか。よく見ると、水中にクモの影が。どうやらオオハシリグモがオタマジャクシを狙っているようだ。ここだったらエサには困るまい。水面にはコセアカアメンボの姿も。こういう不安定な環境はこのアメンボの天下だ。

▲壁にへばりつくヒメアマガエル。
▲オタマジャクシが泳ぐ水面下にはオオハシリグモの姿が……。
▲コセアカアメンボ。
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