2022年 8月のフィールドノートから

8月30日 奄美市笠利町宇宿漁港

 今年は大きな台風もなく、土盛海岸の沖の岩礁でコアジサシ、エリグロアジサシ、ベニアジサシが無事に巣立ったようだ。何年ぶりのことだろう? ともかく嬉しい限り。アジサシたちはすでに渡去してしまったので、奄美野鳥の会で設置させていただいていの立ち入り禁止の看板とロープを早朝に撤去した。来年もまた来てくれることを期待したい。

 帰り道、ヤツガシラが来ているというので、宇宿漁港に寄ってみた。ちょうど満潮のためか、大瀬海岸から避難してきたシギチの姿が目立つ。ムナグロ、メダイチドリ、シロチドリ、トウネン、キョウジョシギ……ヤツガシラはどこにいるんだろうと思っていたら、すぐ近くで食べ物を探しているところ。土の中に嘴を差し込んでは、目当ての虫を見つけると、ポイと上空に放り投げて、パクッと食べる。このしぐさがユーモラスでかわいい。リラックスモードで背中を搔いたりしている。しばらく観察していると、風にあおられて気分を害したのか、一度だけ冠羽を広げてくれた。

▲足の長いメダイチドリ
▲夏羽から冬羽に変わる途中のトウネン
▲餌を放り投げ、キャッチする寸前のヤツガシラ
▲足を起用に使って背中を掻くヤツガシラ
▲風にあおられて冠羽を開いたヤツガシラ
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