2012年の調査日程は本調査が3月18日(日)、補足調査が3月17日(土)、22日(火)、大和村の調査が25日(日)に決まりました。今回で19回目となる一般市民参加型のオオトラツグミの調査。ぜひ皆さまのお力をお貸しください。
あなたも、オオトラツグミのさえずり個体一斉調査に参加しませんか?
オオトラツグミ一斉調査への参加者(ボランティア)を募集しています。
世界で奄美大島の深い森林のみに生息する天然記念物のオオトラツグミは、これまでその生息数やくわしい生態などがほとんどわかっておらず、環境省のレッドリストでは長らく絶滅危惧ⅠA類(絶滅危惧種:ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種)に指定されてきた謎の多い野鳥です。私たち奄美野鳥の会では、このオオトラツグミの繁殖個体数の増減を毎年きちんと記録しておくために、1994年から毎年3月に奄美大島で一斉調査を行ってきました。この成果もあって、不明だった生息数などが少しずつ明らかになり、前回のレッドリストの見直しで絶滅危惧Ⅱ類(危急種:絶滅の危険が増大している種)へと変更になりました。私たちの取り組みが認められた結果であり、喜ばしいことだと思っています。
レッドリストのランクは変わりましたが、オオトラツグミが奄美に生息する鳥の中で個体数が最も少なく貴重な鳥である事実は変わりません。また、十分な保護対策もなされないままですので、いつまたランクがあがるかもわかりません。そこで、奄美野鳥の会では、このオオトラツグミの一斉調査を今後も継続して実行し、保護対策へとつなげてまいる所存です。
この一斉調査は、オオトラツグミがさえずる夜明け前の薄暗い時間帯に、林道を歩きながら、さえずりを地図に記録していくもので、短時間に多くの人の参加を必要とするものです。調査は、事前にオオトラツグミのさえずりを録音テープで覚えていただきますので、くわしい専門知識を必要とするものではなく、多少とも野鳥観察の経験のある大人の方(子どもの場合は、保護者同伴)であれば、どなたでも参加していただけるものです。
ただいま、下記の要領でオオトラツグミ一斉調査への参加者(ボランティア)を募集しております(ただし今回は一昨年および昨年の豪雨水害により、いまもまだ調査地の多くの箇所が通行不能となっており、調査の進め方を一部変更しなければならなくなる可能性も含まれています。今後調査要領が変わる場合もあることをお含みおきください)。
多くの皆さま方のご参加をお願いいたします。
第19回オオトラツグミ一斉調査参加者(ボランティア)募集要領
調査名:オオトラツグミ一斉調査
調査地:鹿児島県奄美大島(奄美中央林道、金作原林道、里林道、油井岳、湯湾岳など)
※調査地までは、車にてお送りいたします。
調査日:
2012年3月18日(日)…一斉調査(ルートセンサス)
3月17日(土)、20日(火:春分の日)…補足調査
3月25日(日)…大和村一斉補足調査
(補足調査は断続的に4月上旬まで続きます)
※一番人手が必要なのは18日の一斉調査ですが、補足調査への参加でも大変助かります。
調査説明会:
奄美市奄美博物館 2012年3月9日(金)と10日(土)は19時30分~21時、11日(日)は17時~18時30分
瀬戸内町郷土館 2012年3月11日(日)17時~18時30分
※初めてご参加される方、自信のない方は、上記4回の説明会のいずれかに参加ください。どうしても参加できない場合には個別説明も可能ですので、ご連絡ください。
調査時間:午前4時~午前9時
調査方法:事前に決められた調査林道を2人1組で歩きながら、オオトラツグミのさえずり地点を地図に記録していきます。
※なお、調査当日オオトラツグミのさえずりは、聞くことができない場合もあります。
募集対象者:多少の野鳥観察の経験のある大人の方 計120名
※調査員は中学生以上に限らせていただきます。
※これまでに一度も大きな事故はありませんでしたが、暗い林道での調査ですので万が一の事態は考えられます。
会として団体の障害保険には加入していますが、ご心配であれば個人でさらに保険に入ることもご検討ください。
参加費用:調査にかかわる費用以外の旅費等は、すべて参加者の自己負担
※ご相談いただければ宿泊費の安い民宿などを紹介いたします。
調査主催:奄美野鳥の会(奄美市名瀬和光町12-8 TEL&FAX:0997-57-7593 )
調査指導:石田健 博士(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
後援:環境省那覇自然環境事務所、鹿児島森林管理署、鹿児島県大島支庁林務水産課、奄美市、龍郷町、瀬戸内町、宇検村、大和村(予定)
協力:奄美博物館、瀬戸内町郷土館、奄美マングースバスターズ(予定)
■これまでの調査報告、調査結果はこちらです。