2009年 6月のフィールドノートから

6月2日 奄美市東仲間

 去年はモダマが豊作で、巨大なマメがいまたくさんぶらさがっている。落ちたらぜひひとつゲットしたいものだが、いつ落ちるものやら、そのタイミングがわからない。台風や強風のあとなんかに足繁く通うしかないんだろうな。ところで、いまはモダマの花の季節。この花がやがてあの巨大なマメになるわけだが、その過程を見てみたいな。

▲モダマの花がたわわに咲いている。今年もまた豊作かも。
▲花のアップ。めしべかおしべかわからないが、たくさん伸びている。

5月21日 奄美市大川ビオトープ

 今年初めてのビオトープ観察会。池の中はカヤツリグサが茂り放題で水面が隠れてしまっている。こうして草陰ができると開水面を好むコセアカアメンボはいなくなり、かわってちょっと暗い水面を好むセスジアメンボが増える。生き物たちの環境センサーは極めて敏感だ。と思ってよく観たら、セスジアメンボではなくヒメセスジアメンボのようだ。この種も薄暗い水面を好むが分布は局所的で、あまり見かけない種である。ちょっと嬉しい。観たやつはすべて無翅型なので、少なくともこの池に侵出したのは一世代前と思われる。

 池をすくってみるとオタマジャクシがいっぱい。ヒメアマガエル、ハロウェルアマガエル、ヌマガエルにリュウキュウカジカガエルらしい幼生も。これだけオタマジャクシが多ければ、カエル食の大型ゲンゴロウがいてもよさそうなのに、幼虫も成虫も姿を見ない。なぜだろう? 梅雨でできたあちこちの水面に分散しているのか?

▲水からあがって間もないと思われるハロウェルアマガエルの幼体。しっかり垂直姿勢をキープしていて、お見事。