2019年 1月のフィールドノートから

1月19日 龍郷町秋名

 龍郷町は昔から環境教育に熱心で、教育委員会が小中学生を対象に年に10回ほど、子ども博物学士講座という独自のプログラムを組んでいる。本年度は奄美野鳥の会の創立30周年ということもあり、9月にも上野動物園、平川動物園と共同でルリカケスに関する講座を開いたのだが、この日も「野鳥の楽園! 奄美大島」というタイトルで観察会と講義をおこなった。観察会では約60人の児童・生徒をふたつの班に分け、秋名の農耕地を回る。サシバやミサゴ、リュウキュウツバメ、イソヒヨドリなどをフィールドスコープに入れてのぞいてもらと、「わーきれい!」「かっこいい!」と歓声があがる。子どもたちの反応がよいとテンションもあがる。1時間ほど観察会をおこなったあと、秋名のコミュニティセンターで野鳥に関するお勉強。テーマは野鳥の渡り。野鳥には留鳥と渡り鳥があること、渡るために様々な工夫をしていることを説明。奄美野鳥の会の会員でもある知り合いの獣医師から借りてきたサシバやミサゴの翼の標本を見せると、子どもたちの目が一気に輝く。実物に勝る教材はなし、と痛感。

▲子どもたちに人気を集めたサシバ。
▲離れた所からフィールドスコープで観察。
▲観察会では出てこなかったが、下見のときにはいたアオサギ。
▲講義では鳥の翼の標本が大人気。